SEMINAR report SAGA末来デザインセミナー

SEMINAR report SAGA末来デザインセミナー

―だれとどこで、どんな風に暮らしていきたいか―

  • 令和4年2月22日(水)に小城高校でライフデザインセミナーを開催しました。 今回のセミナーに参加されたのは、1年生の約200名です。

    セミナーでは、ライフデザインに関する講義や、仕事や結婚、県外へ出た暮らし等さまざまな経験をされているゲストに体験談を話してもらい、参加者自らがライフデザインについて考える機会としていただきました。

    ゲスト:田中あきさん
    小城高校を卒業後、東京の大学へ進学。卒業後は、そのまま東京でビルメンテナンス会社に勤務。
    佐賀にいた祖母が亡くなったことをきっかけに、地元へ帰ることを考えるようになり、2年前、2021年に地元小城に戻り、小城市地域おこし協力隊で活動中。

  • 本日の先輩ゲスト
    小城高校出身 小城市地域おこし協力隊 田中 あきさん

ライフデザインデータについて

ライフデザインに関する講義では、「仕事」「結婚」などに関して、統計データをもとに佐賀県の傾向について解説がありました。参加した学生からは、「佐賀県は他と比べて初婚年齢が若くて印象に残った」「通勤にかかる時間が短く、プライベートの時間が確保しやすい」などの声がありました。

自分が少しでも気になっている道を行けば、意外と心地よい場所になったりする。

ゲストトークでは、ゲストの大学選択の理由や、Uターンで佐賀に戻る決断をしたきっかけなどをお話しいただきました。参加した学生からは、「不安もあるけど自分の知らない世界に飛び込んでみるのもいいなと思った。」「何事も決められた道を行くよりも、自分で新しい道を作り、挑んでみるのも楽しそう。いい結果になることがあるかもしれないんだと思った。」「佐賀のよさが伝わってきた。家族が近くにいるというのは大事なことだと思った。」などの感想がありました。

  • 東さん:今日は、進学だけはなく、結婚したり、子育てをしたり、将来についてどう考えたらいいかなというところから、ライフデザインをテーマにみなさんと一緒に考えていく時間にしたいと思いますので、よろしくお願いします!

    どこで就職するか、結婚するか、どんな働き方をしていくか、考えてみましょう。

    田中さん:小城市で地域おこし協力隊として活動しています。小城で生まれて、小城で育ち、小城高校卒業後は、東京の大学に進学しました。その後、ビルメンテナンス会社に13年勤務、2021年6月に、小城に戻ってきました。

    5人家族で、3姉妹。祖父母と親戚が近くに住んでいたので、よく会いに行っていました。

  • 高校のときは、どんな生活をしていましたか?

    田中さん:文系を選択し、部活動は吹奏楽部に入っていました。実は当時の顧問の先生が、今も小城高校にいらっしゃって、今日はその先生の前でお話をさせていただいています。部活はたくさん頑張ったので、とても思い出に残っていますね。

    東さん:部活動の仲間とのつながりは、いまも続いていますか?

    田中さん:上京したあとも、地元に戻ってくるたびに、仲間が声をかけてくれて、みんなで集まったりしていました。

    東さん:みなさんにとっても、いま仲良くしている仲間たちが、長い付き合い、良い宝物になるんだなと思いながら過ごしてもらってもいいかもしれませんね。

    卒業後、東京の大学を目指したのはどのタイミングでしたか?

    田中さん:大学入試直前のタイミングだったと思います。進学はしたいなとなんとなく思っていましたが、大学進学を考えたときに、何を学びたいかを考えました。中学生、高校生の時はアナウンサーにあこがれていて、マスコミ関係の勉強ができる大学を探したりしましたね。

    憧れの東京生活、4年間の学びや、エピソードがあれば教えてください。

    田中さん:夢に少しでも近づけるかなと思って進学をしたのですが、実際入学したあとは、アナウンサーになるための勉強はできなかったんです。調べていたことと、学べることにギャップがあったのですが、授業でグループでイベントの企画をしてみたり、「広告」業界について学ぶことができたので、自分の知らなかったことを学ぶことができました。自分の知識として得られたので、結果的には良かったかなと思っています。

    ある一つのテーマについてみんなで考えることができたのは面白かったです。発表したことに関して共感が生まれたり、人によっては得られなかったり…、いろんな視点でものごとを考える事ができたのはよかったです。

  • お仕事はどうやって選ばれたのでしょうか?

    田中さん:大学の4年間のうちに「広告」に興味が湧き、アナウンサーではなく、広告会社をメインに就職活動を行いました。人気がある業界なので、広告業界に絞った就職活動はなかなか上手くはいかなかったです。
    大学の就職相談窓口に行ったときに「ビルメンテナンス」という業界があることを教えてもらい、そこで初めて知りました。駅ビルの管理や清掃、その業界の中にもいろんな職種がありました。私は電気、空調設備の管理を担当していましたが、表には見えないけれども、裏で支えられる仕事、しかもビルという大きな建物に関わり、自分の仕事が繋がっている、というところに興味が湧きました。

    東さん:就職の相談に行かなかったら知ることがなかったかもしれませんね。
    人に話してみることで色んなことが見つかるんだな、と思いました。

    17年間東京で過ごして、なぜ佐賀に戻ってこようと思ったのでしょうか?

    田中さん:両親の近くにいたいなと思ったことが、一番の理由ですね。
    社会人1年目に祖母が亡くなり、身近なひとが亡くなるという経験はその時が初めてでした。その経験をしたことで、自分が今後、だれとどんな風に暮らしていきたいかなどを考えるようになりました。

    東さん:だれと暮らしていくか、今一緒に過ごしている人たちとどう過ごしていくか、今後を考える上でひとつのポイントになるかもしれませんね。

    小城に帰ってきて2年、どんな暮らしをしていますか?

    田中さん:東京にいたときも年に2回は帰省していて、そのたびに「佐賀っていい場所だな」と感じていました。帰ってくることについて、東京と比べて不便かなとか、両親と仲良く過ごせるかな…といった不安はありましたが、実際帰ってきてみると、心配していたことはなんだったんだろうというくらい、この土地が自分にあっているんだなという感覚が持てています。時間の流れや、関わって下さるみなさん、居心地のいい場所だなと感じながら生活ができているなと思います。

    結婚や出産など生き方が、自分で選択ができる時代になっていますが、「ライフ」のお話も聞かせてください。

    田中さん:高校時代も、なんとなく、将来結婚はしたいなと思っていました。27歳のときに結婚をして、30歳で離婚を経験しました。今も結婚はしたいなと思っています。出産もしたいなと思っていて、その時はできれば佐賀、小城で、子育てをしてみたいですね。

    東さん:佐賀、小城を希望する理由はなんですか?

    田中さん:子育てを佐賀でしてみたい、という思いがあります。
    東京時代、満員電車で通勤をしていて、そんな中でベビーカーを押して乗っているお母さんや、ランドセルを背負って通学するお子さんを見てきました。わたしに子どもができたら、佐賀のようなゆったりと過ごせる土地で、のびのびと子育てができたらいいなと思っています。

    東さん:アナウンサーへの興味から大学へ進学したお話から始まり、東京で13年働きながら様々な経験をして、今は佐賀にもどってきて、これからも小城で過ごしていきたいなと、今でも選択をし続けて暮らしていらっしゃるんだなと思いました。今日、田中さんのお話を聞きながら、いろんなことを経験して今にたどり着いているんだなということと、その時々に自分の中の軸で選択をしてきたんだなと感じました。

    東さん:今日お話をしてみて、いかがでしたか?後輩のみなさんにメッセージをお願いします。

    田中さん:私の体験談が、皆さんの未来につながるなにかのヒントやきっかけになっていれば嬉しいです。

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